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園便り

「心の理論(Theory of Mind)」って?

2013年03月25日

何だかチンプンカンプンなお題でお堅い話になりますが暫しお付き合い頂けると幸いです。これは”人類にとって最も中心的な心の働き”とはに対する答えとなるもので、元来は認知心理学の用語で”他者の心を理解できる(推測または感情移入できる)能力”のことを意味しています。最近ではmind readingと表記されることもあるそうです。さて、あまたいる霊長類の中で人類は言葉の獲得により他にはない飛躍的な進化を遂げてきました。その言葉の役割はコミュニケーションの手段の側面はもちろんなのですが、本質的には物事(対象)をシンボル化して操作すること、つまりは思考し理解することが重要な点として挙げられます。まずは「自我」の認識から始まり他者とのかかわり合いの中で(相手との間合い等といった)社会関係を適切に処理できることとなります。それが「心の理論」となります。ある人の仕草や表情等で「あの人は今、楽しそうだ」とか、逆に「苦しそうだ」とかはこの言葉の役割により心の中身を認識し、理解しているということなのかもしれませんね。その理解にはただ単に言葉を獲得するだけではなく、言葉のもつ意味の背景としての体験・経験が必要となってきます。そういう観点から、感受性の高い乳幼児期のいろんな体験・経験はふんだんに準備しておいてあげることが必要なのではないでしょうか。そうすることで、将来必要な人間力が蓄えられ強くたくましく、そして時に(人に対して)思いやりのある行動がとれる人間になってもらえるものと思っています。


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