園便り

~今月のクッキング教室は?~

2020年06月16日 いつかいち(分園)からの園便り

入梅の候。ただ、今どきは、こどもたちの(レインコートに身を包み、長靴を履き、傘をさし、雨と戯れる、といった)梅雨の楽しみの一つをも奪い去る大雨、そんな風情が身近でないのが困りもの・・・今後も集中豪雨的な大雨で自然災害には十二分に留意し、代わりに雨上がりのしっとりした、いつもとは違う街並みを見回し、見上げた青空にかかる虹に感動し、はたまた お気に入りの長靴で道端にできた水たまりに足を踏み入れ、ピチャ、ピチャと水しぶきを立てて遊ぶのも、この季節ならではの風情を満喫できるひとときかもしれませんね?!そんな季節の移り変わりがこどもたちにも感じてもらえるといいなぁ~と思う今日この頃です。
 
今春の蔓延一途のコロナ禍で心が引き裂かれそうなGW前。大変な思いをされているであろう、普段交流させていただいる老人施設の皆さんに励ましがてらに園からのお届けものをしました。それを受け、コロナ禍が沈静となった先日、その老人施設からお返しの嬉しいお届ものがありました。それは、例年であれば施設にお伺いさせていただき、入居者のおじいちゃんやおばあちゃんと一緒に体験させていただく「新玉ねぎ掘り」ですが、今年はそうもいきません・・・ということで、掘り立て新鮮な新玉ねぎと共に、ディズニー・キャラクター・”マリー”をはじめとした、こどもたちが喜ぶイラスト満載の応援メッセージ画が届けられたのです。こどもたちはそれぞれ好きなイラストを指差し、何やら感想を述べたりして心温まるひとときとなりました。
 
とは言え、こどもたちには何よりも「花より団子」で目の前の”新玉ねぎ”の方が気になって仕方がない様子で、現金な子ばかり。ですから、大小様々な新玉ねぎを手に取り、重さを比べたり、匂いを嗅いだりと”俄か品評会”がはじまることになりました。そうこうしている内に、「これ」と「それ」と何個かの玉ねぎが選定され、それが調理スタッフの手の下に運ばれていきました。
 
そして、今が旬な”新玉ねぎ”を使った料理の第一陣は、なんと新玉ねぎ入りのクッキーへと姿を変え、こどもたちのおやつ時間に現れることになりました。新玉ねぎの瑞々しさや甘さがクッキー生地と相まり、スウィーツとしてみんなのお口の中に消えていくこととなりました。通常の玉ねぎとは違い、辛さも感じられない、最後に「あぁ~、玉ねぎが入っていたんだぁ~」と感じせる心地よい歯ざわりと後味すっきりの出来に、意外や意外にみんなにも好評だったのが何よりでした!!
 
ですから、普段だったら「あっ、玉ねぎねぇ。じゃ、パスっ~」とばかりに見向きもしない子もクッキーを間近に眺め、玉ねぎは何処とばかりに探すのに夢中になったかと思えば、ほのかな甘みを感じる匂いにつられ、お口の中へとクッキーを運び、いつもの間にか平らげてしまうという感じでした。これもそれも施設の方々の温かくも優しい思いがあったればこその成せる業と感謝しているところです。この場をお借りし、改めてお礼申し上げます。この度は、結構なお品を頂戴し、ありがとうございました。
 
話は変わり、こちらもこの時季、梅干しづけでよく目にする、今が旬な”赤紫蘇ジュース”づくりの様子をお伝えします。ただ、コロナ禍は収まりつつあるとはいえ、完全に収束したとは言えない状況ですので、本来の食材に触れての体験は前月に引き続き、差し控える内容で実施しました。こどもたちが本来ならば赤紫蘇の葉を触り、千切りることから感じられる手の感触、赤く染まる手の平、心静まる匂い、といった体験は出来ず仕舞い。ただ、そこはこどもたちが楽しめるようにちょっとしたサプライズを用意していました。
 
ご覧のように、一人ひとりの目の前には2種類のコップが用意されています。1つは赤紫蘇を煮出したもの、もう1つにはお酢。まずは、コップの中の様子を観察し、おもむろに酢を赤紫蘇の入ったコップに注いでいきます。お酢が注ぎ込まれた赤紫蘇は徐々に赤紫からほのかな桃色へと変化していき、みんなは目を白黒させ、「色が変ったよぉ~」とその変化に驚きが隠せいない様子でした。中には、勢いよく入れ過ぎ、その変化を見落とす子もいて、残念なことに・・・
 
こどもたちには色の変化は驚きのようでしたが、”お酢”の匂いにも少々、お初の様子。中には、思わず顔を背けたり、しかめっ面になったりと色以上に衝撃を受けているようでした。ですから、みんなで「いただきます」と合唱した後も、コップを口に運ぶのをためらう姿が見受けられ、なかなかお口の中へ旬な贈り物を届けるのが難しい状況となっていました。これはこれでいい学習になったのではないでしょうか?
 
一方、恐いもの知らずの子たちは、そんな子を尻目にゴクゴクと赤紫蘇ジュースを飲み干していきました。飲み終わった子を観察していると、爽やかな匂いからは想像もできない、舌に残る痺れのような感触が気になる感じ。ですから、ご覧のように舌をだしては気になる箇所を指マッサージで癒す場面が暫し、続いていたのもご愛嬌といったところでしょうか?園で実施している”旬”の食材のクッキング教室ですが、”旬”のものは旨味が濃くて、栄養成分が豊富であるばかりか、その時季の身体が必要とする成分を持っているものが沢山ある、と言われています。今後もこどもたちの健康保持&増進を図り、季節の移り変わりも学ぶ機会となれば幸いと思います。さて、来月はどんな食材が登場するのか、今から楽しみな限りです!!


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