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園便り

~トマトちゃん、大きくなぁ~れ!!~

2020年07月01日 いつかいち(本園)からの園便り

春先から初夏にかけ、コロナ禍で自粛から巣ごもり生活が当たり前となりました。ただ、それも5月下旬から6月初旬に解除され、新しい生活様式の下 経済活動も徐々に再開の方向に進んでいるのは大変喜ばしいことです。(個人的には)アジアで先陣を切る形で台湾や韓国に続き、日本でもプロ野球が先月中旬に開幕し、胸高鳴る日々となっています。今後、サッカー、ゴルフにテニスと他の競技団体へと嬉しい輪が広がり、明るい兆しが強くなっていくことを切に望んでいます。一方、無観客試合の変則開催も本来の形になろうとしている矢先に、暗雲が立ち込めるような兆候が顕在化してきているのが少々、気掛かりな今日この頃です。引き続き、コロナに熱中症に食中毒といったことを念頭におき、注意を払って行動し、胎動しはじめた火が消えることのないようにしていきたいです。頑張っていきましょう!!


さて、園では毎年、春先から初夏にかけて食農活動としてトマトと芋の栽培に取り組んでいます。今回はその中の一つのトマトについてご紹介します。保育スタッフから前日に「明日はトマトの苗植えだよぉ~」と告知を受け、担当の年長児は緊張感漂う表情ながらも当日は朝から大張り切りの様子でした。ご覧のように、あらかじめプランターの土に掘り込みを入れ、各自が植え込むトマトの苗を「早く大きくな〜れ!」や「おいしいトマトができますように✨」と念じながら植え込みをしていました。

一人ひとり、両手で苗の回りに土を優しくかけて上げ、赤ちゃんトマトの成長を願い、植え込みが着々と進んでいきました。その最中、誰かが「トマトの葉っぱってこんな形なんだね!」と素朴な感想を述べ、まじまじとトマトの葉の観察がはじまっていました。また、過去の経験から水まきは葉っぱではなく土にかけるだと、お互いに教え合いながら水やりにも積極的に取組めていました。


その翌日よりはじまるのが本格的な食農活動で、これからトマトがすくすくと青々と大きく成長し、実をつけ、収穫するまでの長い道のりが続くことになります。こどもたちは毎日、輪番制のお当番者がトマトへの水やりをやるのが日課となります。苗植えは苗数の関係から年長児限定でしたが、水やりは年長児と年中児のペアで仲良く担当するようにしました。みんなも日々の(トマトの)ちょっとした変化には敏感のようで、「あれ、葉っぱがこんなにのびとるよぉ~」や「花が咲いたよぉ~」と植物の成長を感じ、それが喜びとなっているのが何よりと感じていています。

特に、苗植えを担当した年長児は他の月齢児以上に自分が植え込みしたトマトに思い入れが強く、「見てぇ~、緑色のトマトが出来たよぉ。早く赤くならないかなぁ~」とまるで我が子を愛おしむかのような眼差しで日々、園の窓からの観察を欠かすことはありません。この食農活動では、そんな「命」の育みを感じながら、ケアに当たるというのも大事な要素かなと思います。

ですから、ご覧のようにお散歩帰りには思い思いのプランターに近づき、お目当てのトマトがどんな成育状況にあるかを確認する様子が見て取れます。一人ひとりに”トマト愛”が感じられるような真剣なまなざしが何とも言えないですね。実際、それぞれのプランターで成育するトマトは大小さまざまですが、3~4個の実をつけ、日々成長を続けています。7月も半ばを迎え、梅雨明けをし、燦燦と太陽の陽射しを浴び、赤々としたトマトへと成育していくことでしょう。今度は、収穫と食育へとステージが変わることとなり、この食農活動にはこどもたちを飽きさせることなく、様々な感動をもたらしてくれることになりそうな予感がします。


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