採用情報

園便り

~この木、何の木、気になる木?

2020年12月08日 いつかいち(分園)からの園便り

今月も早くも折り返し近く、来週から寒い冬が顔を出すようです。もしかしたら、”冬はつとめて。雪の降りたるは言ふべきにもあらず・・・(枕草子)”にあるように早朝、雪がチラチラ、吐く息も白くなるような冬本番が現実となるかもしれません。早朝もそうですが、満天の星が見られる夜も引けを取らないくらい魅力的ですね。最近、技術立国・ニッポンを再認識させられる小惑星探査機”はやぶさ2”の無事帰還が話題に上がりました。今回持ち帰った物質の分析で太陽系の生い立ちや生命の起源などの発見に繋がるクリスマスプレゼントとなるようだったら、ワクワク・ドキドキで楽しみな限り。ところで、今年もどんどん時が過ぎ、徐々にせわしくなりますが日々のことをきちんとし、いい年末年始を迎えられるようにしましょう!!
 
今回は、広島県より”木のおもちゃ”が届きましたので、それ使った遊びの様子をお伝えします。これは”ひろしま森づくり県民税”を活用の上、木に親しむ機会を設け、木のある生活を推進していこうとする試みの一環です。聞くところによると日本と違い、ドイツでは森林官という森の管理をする人が崇められるくらいに重要視されているようです。というのも、いい加減な森の管理は防災上も自然の循環でも問題が生じるからでしょう。この機会にこどもたちに木の温もりを感じてもらい、親しむ機会を得るのは有益だと感じています。
 
まず積み木は、森の木の写真と素材そのものを見比べ、その外観、手触りや匂い等の違いがしっかりと見て取れました。こどもたちには木の名前を聞いてもチンプンカンプンの時間が続きましたが、さすがに「さくら」と聞くと待ってましたとばかりに「あっ、さくら!!」とうなずき、大きな声で反応していました。大まかな木の紹介の後は、お楽しみのプレイタイムの開始となります。
 
いよいよ積み木遊びがはじまり、実際に手にしてみると木の違いが間近で体験できるのでマジマジと眺めたり、触り直したり、匂ってみたりと木の違いを再確認する姿が何とも微笑ましく、また素晴らしいなぁ~と感じました。
 
園にすでにある積み木は、外国産材で塗装された人工加工されたもので、この未塗装で、しかも木目がしっかりとある天然材には(人工のものとは違い)ぬくもりが感じられますね。何よりも地元県産というのも安心できる要因と言えます。ですから、こどもたちの創作活動もいつも以上に身の入ったものになっていた、というのはひいき目すぎるかもしれませんねが・・・
 
今回の木工遊びには、積み木以外にも車や犬や花といった形をあしらったおもちゃもあります。こちらは、お花の中心部分のビー玉が気になるようでビー玉に指を添え、クルクル回しに夢中になっていました。他にも、動物を形をした車を転がして遊ぶ姿もあり、木のおもちゃづくしを満喫しているようでした。
 
こちらは昔ながらのからくりおもちゃの”人形おとし”と呼ばれるもの。人形の左右の腕が引っ掻け棒に身を預けるように左右に揺れながら上から下へカチャ、カチャと音を立てながら移動していくものとなっています。その軽妙な動きは、みんなを魅了して止まないようでした。一昔前は、けんだま、でんでん太鼓、だるま落としや竹馬などの素朴な遊びが主流でしたから、思わず幼少期を思い出してしまうのは年齢のせいでしょうか?
 
また、木のおもちゃでどうしても外せないものにご覧の型はめパズルがあります。こちらも現代版はプラスチックが大半となる中、木だと何だかより親しみが感じますね。しっかりとした素材なので持つ手にも力が入る感じですね。後日、こどもたちにこの経験が活かされる形である変化が起こりました。普段のお散歩で気にかけることもなかった木々の名前を知ろうとしたり、「これ、積み木にできるのかな?」などと興味関心の対象が広がっていくのはいいことだと感じました。今後も、これを機に自然に興味関心を持ち、深めていってほしいなぁ~と願って止みません。頑張れ、森林博士の卵たち!!


2017年以前の園便り

©2017 TIC inc.当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。