採用情報

園便り

~真っ赤なトマトが・・・~

2020年08月18日 いつかいち(分園)からの園便り

今年は、7月目一杯の長居&強烈な梅雨おじさんのせいで散々な夏前半となりました。その後は、出番を待ちわびた夏ちゃんがこれまた手加減なしの振舞いでうだるような猛暑の日々・・・それに加え、コロナに熱中症で大変な晩夏を迎えています。この猛暑は天気予報では今週一杯とのことですから、是非ともそうあって欲しいと願うばかりです。これから猛暑疲れから夏バテも出やすい時期となりますので くれぐれもご自愛くださいませ。今回は、園のトマト栽培記をお伝えします。
 
春先からトマトの食農活動に取り組んできたのはお伝えしている通りですが、土壌づくりから苗植え、日々の水やりを通じたトマトの成長観察とこどもたちなりに充実した日々を過ごせたようです。おかげで、見る見る内に成長したトマトは全部で30個、一つひとつはこどもたちの手の平に収まり切らない程の成長ぶりだったので、こどもたちも大満足でした。その日に収穫したトマトは、その日の内にではありませんが、採り立て新鮮なトマトはお昼ご飯の付け合わせの一つとして供され、こどもたちのお口の中に消えていっていました。
 
そんな豊作のトマトを普通に食べるだけなら芸がないので、みんなの知っているトマトケチャップづくりをしてみることにしました。まずは、調理スタッフが「これは何でしょう?」とチューブ容器のトマトケチャップを見せ、クッキング教室恒例のクイズからスタート。みんなは何の迷いもなく「ケチャップ!!」と即座に回答できていたのは流石でした。そこで、調理スタッフが「みんなでこれを作ってみたいと思います!」の提案に、みんなは一様に「えっ?」と俄かに信じられない様子で、「何、言ってんのぉ~?」と怪訝そうな表情になっていました。そこで、チャック付きポリ袋 通称”ジップロック”に予め千切り状態のトマトを入れたものがみんなに配られました。
 
みんなは、調理スタッフの教え通りに袋の上から指を使い、揉み揉みと一つひとつをつぶしていきました。一人ひとりが、袋の中のトマトの一片ずつを丁寧に最後まで姿形がなくなるまで潰していくのですが、固形のものが液体に形を変えていく様が気に入った様で真剣に集中して取組んいたのは印象的でした。
 
最初の内こそ、みんなは初めてなので恐る恐る、慎重にしていましたが、段々と要領を得、その潰し方にも変化が見えてきました。そう、一つひとつのトマトを順番に潰していましたが、次第に両手で大胆にブチュと力をこめて潰していく子も出てきたりして、トマト潰しが遊びへと変化し、最後まで楽しめているようで良かったと思います。
 
その後も、こどもたちの様子を観察していると当初、こどもたちは片手に袋、もう一方の手でトマトを潰すか、両指を器用に使ってのトマトを潰していっていました。そして、その仕上げには、トマトの入った袋を机の上に置き、潰し残しはないかを確認しながら、こまめに潰す、といった力の入れように驚かされるばかりでした。ただ、中には両手でブチュと勢いよく押ししまったために、チャックが空き トマトピューレ状のものが机の上に飛び出してしまう、というアクシデントも発生する、ご愛嬌もありました。最終的な締めは調理スタッフに任せ、出来上がるまでの間、みんなはプレイルームで元気一杯に身体を動かして遊びました。
 
そして、お昼時となり、みんなの胸が高鳴る給食タイムとなりました。みんなが一所懸命、潰して作ったトマトケチャップは定番のオムレツの上に存在感たっぷりにかかっていました。フレッシュトマトのケチャップは程よい酸味もさることながら、甘味も感じられ、いつにもまして食欲をそそる味わいのオムレツとなっていて、みんなは手を休めることなく「美味しいねぇ~」とモグモグと食べ、あっという間の完食となっていました。
 
トマトケチャップの提供はお昼だけに止まらず、おやつのピザのソースとしても活躍していました。みんなが一堂に会して、頑張って作ったトマトケチャップだけに、思い入れもひとしおのようで、それは実食&完食という形で結果に表れていました。みんなが一から関わり、お世話したトマトを料理し、それを食べる、という一連の食農活動がここに完結したわけです。みんなにとっては忘れがたい、貴重な体験になったと思います。これからもいろんな体験・経験ができるようにしていきたいと思いますのでよろしくお願いします。


2017年以前の園便り

©2017 TIC inc.当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。