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園便り

~ジューン・ディライト!!~

2022年06月08日 いつかいち(本園)からの園便り

古く欧州には「6月に結婚する花嫁は幸せになれる」との言い伝えの由来には諸説ありますが、ギリシャ神話の神主ゼウスの妃が結婚や出産を司る女神(Juno)で守護する月が6月であることや(3~5月)農繁期の結婚は禁じられていることなどがあるようですが、他にも この時期から乾季で心地よい気候となることが挙げられるようです。一方、当地は真逆な気候なのでこれをすんなりと受け入れるのは少々、覚悟が必要な気がします。ただ、田んぼに張られた水面にはヨチヨチ歩きの早苗が恵みの雨でこれから逞しく成長し、秋の収穫期へと繋がることを思えば感謝しなければとの思いに至ります。どうぞ「大荒れの雨」にだけはなりませんように!

 

さて、その昔「むし歯予防デー(6/4)」だったものが「歯と口の健康週間(6/4~10)」としてリニューアルし、今年は「いただきます 人生100年 歯とともに」の下、歯だけでなく口腔ケアを通じ身体全体の健康維持に取り組む1週間となっています。そういえば、園児の「歯ブラシがチクチクするから嫌っ~」に対して、保護者の方も歯みがきの定着方法に頭を悩ませているのを耳にします。
 
そこで、園では絵本「はははのはなし」でみんなで歯やお口の中についてお勉強をしました。まず保育スタッフが「なぜ歯磨きするの?」や「歯磨きをしないとどうなる?」と問いかけると、「バイキンがつくから!」や「虫歯になる〜!」と即答していました。そこで、絵本で虫歯の原因、虫歯になった後に起きる怖い話などを順追って説明していき、「へぇ~」や「いけんねぇ~」の声が続出。特に、虫歯を放っておくと、乱杭歯のような生え変わりに悪影響が出、噛み合わせも悪くなり、引いてはイライラ症状など集中力を欠くようなことにも繋がりかねない、といったことを勉強しました。

 

その後の歯磨きでは、歯ブラシの持ち方、力の加減を含めた歯の磨き方を再確認しました。また、朝昼晩と定期的な歯磨き習慣により口腔ケアをこどもなりにしていこうという意気込みが感じられ、その日の昼食後の歯磨きは普段より丹念に歯みがきをしている姿が目につきました。園では、こどもたちの歯みがき後に「上手にできたかな?」や「磨き残しはないかな?」と保育スタッフが仕上げ磨きをしていますので、お家でもこの機会にお子さんと歯みがきタイムを持たれるようにしてはいかがでしょうか?

 
次に、時間の大切さや時間を意識することを目的として制定された6/10の「時の記念日」に向け、みんなでマイクロックを作成しました。とはいえ、就学前の園児には時間意識が十分、認識されているとは言い難いのでこちらの時計で少しは時間に馴染みを持ち、時間に慣れ、時間意識が根付くといいなぁ~と思っています。
 

時計の文字盤部分は「しゃぼん玉アート」で模様づけをし、数字の部分は1、2、3、4…と1枚ずつ数えながらシール貼りをしました。保育スタッフの「1はどこかな~?」との問いに、壁掛けの時計の文字盤を確認しながら完成させました。時計の飾りとしての「てるてるぼうず」は折り紙で作成しました。最初は「どうやって作るの?」と少し難しそうなところもありましたが、説明を最後まで聞き、最後は「できた~」と得心した様子で完成させていました。

 
他にも、この時季ならではの紫陽花づくりでは、葉っぱの部分は「はじき絵」で1枚1枚丁寧に描いていくのですが・・・みんなは「えっ~と、葉っぱはどんな模様だったかな?」と頭の中にイメージを呼び起こし、「公園で見た時、こんな模様だったと思う!」と葉っぱをリアルに再現していき、納得の様子でした。
 
この時季の風物詩の一つ、カエルの表現では愛嬌あふれる表情の顔や愛らしい服装をマーカーで上手に描いていました。もちろん、そこにはそれぞれのこだわりがあり、「可愛い顔にする♡」や「いろんな色で描きたい!」と個性豊かな作品に仕上げていっていました。こんなマイクロックを手したこどもたちに時間意識が徐々に芽生え、そんなこどもたちと共に貴重な時間の流れを共有できるようにしていきたいと思います。

 

最後に、3年前の春に突如として出現し、世を不安を招き、攪乱し続けてきた新型コロナウィルス感染症の影響から開催を見合わせてきた音楽教室ですが、今春からようやく徐々ですが、開催が再開されようとしています。音楽教室当日の朝は「今回はどんな楽器かな?」とこどもたちの間では、いつもその話題でもちっきり。今回は「チェロよ!」の答えに「チェロ?」の聞いたことないなぁ~の表情のこどもたち。こどもたちの目の前に現れたのは大人の背丈くらいもある、バイオリンを大きくしたような楽器を前に目をみんなはパチクリするばかりのよう。

 

まずは、こどもたちがチェロの音色を存分に感じてもられるように「ジュピター」をピアノとの合奏で鑑賞してもらいました。まろやかで包み込むような低音が心に響き渡り、みんなが聴き入っているのが印象的でした。その後、弾むようなメロディーで「馬」をイメージした曲や、大きな音にスローテンポで「ぞう」をイメージした曲など、音で場面や情景をイメージしながら聴いていました。そして、みんなに馴染み深い「さんぽ」の曲では楽しく大合唱となっていました。極めつけは、「大きなのっぽの古時計」のお話をイラストと一緒に聴きながら曲も演奏していただきました。このように、手を伸ばせば届きそうな目の前の生演奏は大変臨場感にあふれ、音感や音質もしっかりと耳に届き、それぞれが情感を抱く機会となるので大変貴重であり、楽しい音楽会だったと感じています。今後も継続して「音」を「楽しむ機会」になっていくことを切に望んでいます。


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